2021/02/28 00:19
オレゴン州最大都市ポートランドは、1917年 全米で最も古い歴史を持つInternational Rose Test Garden （国際バラ試験園）が設立されたことをきっかけに別名 "The Rose City" バラの街の愛称を持つ。この華やかな街では独特な文化が根付いており、街のスローガン Keep Portland Weird は、市民にとって自分らしくあり続ける上で欠かせないスピリットでもある。 (Photo by Pinterest)自分らしく暮らせる街 ポートランド
History of Portland: 歴史
ポートランドのあるオレゴン州では、毎年700万本を超えるクリスマスツリーが生産されていて、林業が盛んな州としても知られている。
1930年ごろ、アメリカでは多くの都市で工業化が進んでおり、それまで林業や農業、毛皮産業が盛んだったポートランドも、製鉄所や造船所が次々と建設され、貿易拠点へと変わる事となる。それに伴う大気汚染や有害物質の水質汚染などが深刻な問題となって、当時は、現在のエコフレンドリーなイメージとはかけ離れた都市であった。
そこで立ち上がったのが当時のポートランド市民であり、国による高速道路の建設を廃止、市民が実際に政策に携わることのできるネイバーフッドアソシエーションの設置など、ポートランドの市民が自分らしく暮らせる街、そしてエコでクリーンな都市へと変わっていく。
今では、全米一住みやすい街として選出されるなど注目されている。
(Photo by Black Past)
冬場でも氷点下に届くことが少なく、雨の多いポートランドは、年間降水量の9割は10月から５月にかけて降り、夏に向けて徐々に晴れる日が増えていく。
内陸側に位置していることから海風が吹き込まないため、夏場は日照時間が長く午後９時頃まで明るい。日中、30度を超える日も珍しくないが湿度が低く、カラッとしているので比較的過ごしやすい夏と言えるだろう。
Outdoor Activities: アウトドア
すぐ近くに雪山や森林地帯、クライミングのできる岸壁や川など、自然環境に恵まれているポートランドは、アウトドアフリークにとって拠点を置く場所として最適なロケーションに位置する。ナイキやコロンビアスポーツウェア、キーン、ダナーなど名だたるスポーツ、またはアウトドア企業がここポートランドに本社を構え、日々、ギアテストに励んでいる。
市の北西部に位置するFOREST PARKは、全米最大規模となる2000ヘクタールを超える都市自然公園で、多様な動植物が生息する中、トレイルランニングや乗馬体験などもできる。
90分ほど車を走らせれば、オレゴン州最高峰マウントフッドがあり、1年中スキーや、スノーボードなども楽しむことができる。
(Photo by Pinterest)
Culture/Entertainment:
カルチャー/エンターテインメント
ポートランドの音楽シーンは1960年代 Paul Revere & The Raiders、 The kigsmenによってフラットロック、ガレージロックがアメリカ音楽に影響を与え始めた中、70年代にはサンフランシスコ、 LAからヒッピー、ビートニックたちが、当時のポートランドに理想郷を求め移住。多くのアーティストがポートランドに集うきっかけとなる。
80年代にはWipers やPoison Ideaの登場でハードコアパンクの最盛期となり、その後パンクロックはグランジやオルタナティブ、インディロックへと派生していった。
Food: 食材
世界一クレイジーなドーナッツ屋、Voodoo Doughnutは、カラフルな店内でまるで本の中のような世界観を持つ。そしてフライドチキンやチーズをビスケットでサンドイッチにしてしまうPine State Biscuits。オーガニック素材にだけこだわったアイスクリーム屋 Salt & Straw などなど、ポートランドならではの独創性に満ち溢れた飲食店が立ち並ぶ。
クラフトビールやワインも数多くあり、お酒好きには毎回新しい出会いがある。オレゴン州では消費税がないことも買い物をする上で嬉しい限りだ。
変わり者であり続けるポートランドには、古い街並みと真新しいビルが並び、住む人々がそれぞれの価値観を重んじ、独自のライフスタイルで共存している。
この街は、訪れる人に様々な文化的側面を見せてくれると共に自身の価値観を大事にしようと背中を押してくれる街である。
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