2020/10/06 16:55


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ジリジリと焼けるような暑さは、吹き出た汗を一瞬にして蒸発し、煙が大気を満たし、まるでセピアのフィルターをかけたような不気味なオレンジと赤に空を染める。昨日まで顔を出し日光浴をしていたマーモット達は姿を消し、エアタンカー(空中消火機)の爆音が街中に響き渡る。美しい山々を一瞬にして地獄に変える森林火災は、何の前触れもなく訪れ、全てを飲み込む。



猛威をふるう山火事に立ち向かう森林消防隊たち

Oct.6 2020 by Taichi Uchiyama



乾燥した空気は森林の水分を蒸発させ、雷などによる自然発火を生じやすくさせています。とりわけ乾燥地帯の多いアメリカ西海岸では、毎年のように大規模な山火事が頻発しています。



2020年10月現在、2ヶ月以上に渡って続いている大規模な山火事も雷などの自然発火が原因とされています。オレゴンやワシントン州などでも山火事が相次ぎ、連日の猛暑と乾燥した空気、そして立て続けに吹いた強風が重なることで、火災を悪化させる「パーフェクトストーム」状態が発生しました。この山火事は、東京都のほぼ6倍の面積を焼失させ、死者数は 30名を上回っています。




Photo by AccuWeather





そのような終末的な環境のなか、1万4000人を超える消防隊員たちが激しく燃え広がる森林火災を食い止めるべく、灰まみれになりながら懸命に消火作業に当たっています。40度を超える酷暑の中、4時間睡眠で1日中活動する消防隊は、地形や火災の規模によって消火方法が異なり、その火災状況によって様々な部隊が派遣されます。







Photo by Treesource Org.

風向きなどを考慮し、燃え広がるであろうエリアに先回りにして、木々などの引火性のある物を焼き払う地上消火部隊








Photo by Jonah Curtin

空中から飛行機やヘリコプターなどを用いて、消化剤や水を一挙にまく航空消火








Photo by Fire Aviation

火災現場までアプローチしづらい広大な森林や険しい山が多い地帯で、航空機から火災現場に直接降下する降下消防隊 ”スモークジャンパー”






近年、地球温暖化による気温の上昇や気候変動による異常少雨、干ばつが深刻化し、乾燥による自然発火を起因とする森林火災にも大きく影響を与えています。


森林火災で建物に燃え広がった煙は、ホルムアルデヒトなどの有害な化合物質も含まれており、一度にタバコを20箱分を吸うのと同じくらい有害と言われています。今回、西海岸で起こった森林火災は、昨年の約20倍の規模であり、その煙はハワイを超え、ヨーロッパまで到達し、実際にイギリス、ドイツなどで計測されました。



もはや、人ごとではないこの問題。私たち1人1人が正しい情報を収集し、知識の向上、生活する上で意識していくことが重要であると考えています。




私たちカスケードサプライは、命を顧みずフロントラインに立って消火活動を行うファイアーファイターたちに敬意を払い、”WILDLAND FIRE CREW TEE” の売上の一部を非営利団体 ”Wildland Firefighter Foundation” に寄付します。







また、2013年にアリゾナ州ヤーネルで起こった大規模な山火事の消火活動に当たった特殊精鋭隊「ホットショット」の実話を基に描いた映画 ”Only The Brave” をオススメしています。命を顧みず荒れ狂う炎の中、勇敢に立ち向かう20人の男たちのストーリーをぜひ見てみてください。




1日でも早くこの最悪な状況が収束し、西海岸に暮らす人々や動物たちが安心して過ごせる毎日が戻ってくることを私たちは願っています。



#GodBlessOurFirefighters

#PrayForRain